こんにちは、タグゾウです。
昨日、2024年のUTMB(ウルトラトレイル・デュ・モンブラン)が終了しました。シャモニーの町は今頃、静けさを取り戻しているでしょう。
ライブ中継をご覧になった方も多いのではないでしょうか?
UTMBの興奮冷めやらぬ中、今回は来年2024年11月に開催される「マレーシア・ウルトラトレイル by UTMB®」について、皆さんにご紹介したいと思います。
UTMBシリーズの新たな仲間入り
これまで「マレーシアマウンテントレイルフェスティバル」として知られていたこの大会が、2024年からUTMBワールドシリーズの一員となりました。
UTMBといえば、フランスのシャモニーを拠点に行われる世界最高峰のトレイルランニング大会です。その名を冠したシリーズレースに参加することで、ランナーは本戦出場のためのポイント(Running Stones)を獲得できます。アジアのランナーにとって、地元に近い場所でUTMBポイントを獲得できる機会が増えたことは、大変喜ばしいことですね。
マレーシアのトレイルランニング事情
実は、マレーシアはアジアでトレイルランニングが盛んな国の1つです。中国、日本、韓国、タイに次いで5番目に活発なトレイルランニングコミュニティがあるそうです。今年は87人ものマレーシア人ランナーがUTMB本戦の抽選に参加したとのこと。この数字からも、マレーシアのトレイルランニング熱の高さが伺えます。
大会概要
「マレーシア・ウルトラトレイル by UTMB®」は、
2024年11月15日から17日にかけて開催されます。
会場となるのは、マレーシア半島部(西マレーシア)にあるタイピンという町です。
主な種目は以下の通りです:
- 100km(獲得標高4,940m、制限時間32時間)
- 50km
- 20km
- 13km
私は100kmに挑戦する予定ですが、98.4kmを32時間もあるのでたっぷり時間がありますね。
トップランナーは13〜15時間程度でフィニッシュするでしょうが、一般ランナーにとっては十分な制限時間が設定されています。
コースの特徴
この大会の魅力は、何と言ってもそのユニークなコース設定です。ジャングル保護区や森林保護区を通過するため、普段は立ち入ることのできない熱帯雨林の中を走ることができます。また、プランテーション(農園)や四輪駆動車用のトラック(林道)なども含まれており、マレーシアの多様な自然を満喫できそうです。
アジアのトレイルレースの特徴として、湿度の高さも予想されます。日本のトレイルとは全く異なる環境で走れるのは、新鮮な体験になるはずです。
マレーシアについて
ここで少し、マレーシアという国について触れておきましょう。マレーシアは東南アジアに位置し、シンガポールの北隣です。
マレーシアは大きく2つの地域に分かれています:西マレーシア(半島マレーシア)と東マレーシア(ボルネオ島のサバ州とサラワク州)です。これらの地域には多くの違いがあります。主な違いを以下にまとめます:
地理と植生
- 西マレーシア:主に低地の熱帯雨林と丘陵地帯。最高峰はタハン山(2,187m)。
- 東マレーシア:より起伏に富み、原生林が多い。最高峰はキナバル山(4,095m、ボルネオ島最高峰)。
経済発展
- 西マレーシア:より発展しており、クアラルンプールなどの大都市がある。工業化が進んでいる。
- 東マレーシア:天然資源(石油、天然ガス、木材)に依存する経済。観光業も重要。
人口分布
- 西マレーシア:人口密度が高く、総人口の約80%が集中。
- 東マレーシア:人口密度が低く、広大な面積に対して人口が少ない。
民族構成
- 西マレーシア:マレー系、中国系、インド系が主要民族。
- 東マレーシア:より多様な先住民族(ダヤク人、カダザン人など)が存在。
文化と言語
- 西マレーシア:マレー文化が主流。英語の使用も広範。
- 東マレーシア:より多様な先住民文化。地域固有の言語が多い。
政治的自治
- 東マレーシアのサバ州とサラワク州は、西マレーシアに比べてより高度な自治権を持つ。
生物多様性
- 東マレーシアの方が生物多様性が豊かで、多くの固有種が存在する。
観光
- 西マレーシア:都市観光、ビーチリゾートが中心。
- 東マレーシア:エコツーリズム、アドベンチャーツーリズムが人気。
これらの違いにより、マレーシアは非常に多様な国となっています。トレイルランニングの観点からも、西マレーシアと東マレーシアでは全く異なる体験ができるとようです。
経済的にも発展が著しく、日系企業の進出も多い国です。クアラルンプールには約2万人の日本人が暮らしているそうで、日本食レストランや日系スーパーなども充実しているようです。
進出している日系企業について、代表例を調べました。
- イオン:大型ショッピングモールを展開
- ユニクロ:アパレルブランドとして多数の店舗を展開
- ニトリ:家具・インテリア用品の販売
- ドン・キホーテ:総合ディスカウントストアとして進出
- ダイソー:100円ショップの海外展開
- 無印良品:生活雑貨や衣料品を販売
- パナソニック:電機メーカーとして長年進出
- トヨタ自動車:現地生産を含む自動車事業を展開
- ホンダ:二輪車や四輪車の生産・販売
- ヤマハ:楽器や音響機器の販売
- 味の素:調味料や加工食品の製造・販売
- キユーピー:マヨネーズなどの調味料製造
- サントリー:飲料事業を展開
これらの企業の存在は、マレーシアにおける日本の存在感の大きさを示しています。多くの日本人駐在員やその家族が暮らしているため、日本食レストランや日本食材を扱うスーパーマーケットなども充実しています。トレイルランナーにとっては、慣れ親しんだ日本のブランドや製品が手に入りやすい環境だと言えるでしょう。
マレーシアの気候と準備
マレーシアは年間を通じて高温多湿の気候です。11月の平均気温は約27℃、湿度は80%前後と、日本の真夏のような環境です。このような条件下でのレースは、体力的にも精神的にも大きな挑戦となります。
なぜマレーシアを選んだのか
私がこの大会に参加しようと思った理由は、マレーシアという国の魅力に惹かれたのが大きな理由です。
- アジアの経済発展を肌で感じたい
- 熱帯雨林のトレイルを走ってみたい
- マレーシアのトレイルランニング事情を知りたい
- 近隣のシンガポールも訪れてみたい
特に、マレーシアのトレイルランニングシーンには興味があります。どんなギアが人気なのか、地元のトレイルショップはどんな雰囲気なのか、。通訳などを交えショップツアーを計画中です!
また、マレーシアは縫製業も盛んで、スポーツウェアの生産拠点としても知られています。こちらも計画中ですが、現地の縫製工場を見学したいと考えています。それ面白そう!と思ったあなたもご一緒にどうですか?
アジアのトレイルランニング事情
アジアのトレイルランニングシーンは近年急速に発展しています。中国、日本、韓国などの東アジア諸国だけでなく、タイ、マレーシア、フィリピンなど東南アジアでも人気が高まっています。
各国のUTMBの大会をいくつか紹介しましょう:
- トランスランタウ by UTMB:香港で開催されるレース。階段地獄との噂のレースです!
- トランス・チェジュby UTMB:韓国の済州島で行われる100kmのレース。難易度は優しめの走れるコースです!
- ドイインタノンby UTMB:タイで行われる100マイルから20kmまでのアジア最大のレース!
参加方法
私は今回、ルクタスさんのツアーで参加する予定です。一人で海外遠征するのは不安…という方にとっては、ツアーでの参加がおすすめです。同じ志を持つ仲間と一緒に走れるのは心強いですし、現地での移動やレース参加手続きなども安心です。
まだレース計画が決まっていない方、来年のUTMB本戦やCCC(UTMBの距離の短い姉妹レース)出場を目指している方は、ぜひ一緒にマレーシアに行きませんか?エントリーは10月頃まで受け付けているようです。
お申し込みはこちら
https://docs.google.com/forms/d/1-tlv05NF56IMSmo4NJnTIfyqp7-WKO_UdvrucKtKF0Y/edit
トレイルランニングの魅力は、自然の中を走るだけでなく、その土地の文化や人々との出会いにもあります。マレーシアという異国の地で、熱帯雨林を駆け抜けるレースは、きっと忘れられない経験になるはずです。
私自身、今年のレース計画には変更があり、予定していたTor des Glaciers(イタリアの450km山岳レース)には参加しないことにしました。その分、このマレーシアでのレースに向けて、しっかり準備を進めていきたいと思います。
お知らせ
最後に、いくつかお知らせがあります。
- 「石舞台100」のアーリーエントリーが開始しています。締め切りは9月3日23時59分までです。
https://www.sportsentry.ne.jp/event/t/97479 - 「KYOTO GREAT ROUND」の130kmと100マイルのエントリーも絶賛受付中です。今年は新たな取り組みとして、シリーズ戦の導入を検討しています。
https://go-trail.net/ - ボランティアスタッフも募集中です。現在20名ほどの方にエントリーいただいています。
https://moshicom.com/110944/
新しい週の始まり、そして9月の到来と共に、皆さんの挑戦も新たなステージに入ることでしょう。
来年のUTMBを目指して、一緒に頑張っていきましょう!
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